落ちない汚れ13

「あ、もしもし 良い話があるのですが。。。」
 
営業部隊が、住所録などのリストを見て電話をかけまくる。
 
もちろん、こういったリストはそういったリストを売る業者から高
い値段で購入したものだ。
 
電話営業で一度でも商品を購入すると、あなたの氏名 住所 電話
番号 ネットアドレス 家族構成などその時に答えた事はすべて業
者のリストに載ってしまう。だから、こういった営業で安くてお得
な物だとしても、購入しない方が良い。
 
そんな時に、ご近所の○○さんがいくら憎たらしいからと言って、
その家族の情報を教える恐ろしい奥様も世間にはいるかもしれない
が、やめた方が身の為だ。××さんの奥様から紹介されたとか、お
使いになられているなど、あなたの名前がご近所で使われる事にな
るかもしれないからだ。
 
そんな電話営業で会長が儲けた商品とは、チラシだ。
 
「代理店になりませんか?弊社のチラシをお配りになられましたら、
ご購入された代金の10%はあなたの物ですよ」なんて、甘くて、優
しい低い声で電話がかかってくる。
 
息子も小学生になって暇を持て余している専業主婦が、これでお金
儲けしようかしらと、甘い夢をみる。
 
もちろん、嘘なんかではない。エンドユーザーがチラシを見て購入
された商品代金の10%は、その人のお金になるのだが、労力に見合
わないほどのお金だ。新聞配達所の奥さんなんかは、新聞広告に織
り交ぜるなどすれば、確かに儲かるが、普通の主婦が、地道にマン
ションなどにビラをまきに行っても、たいしたお金にならない。
 
そして、「この代理店になる為に30万円必要です。、え、チラシも
うお配りになられたのですか?追加ですね では、チラシ代を頂戴
します。」
 
とやられる。
 
「チラシを配るぐらいなら、私でもできるわ。時間も関係ないしね。
これを配って誰かが何かを買う。その10%が私の物になるなんて良
い仕事ね。この権利に30万なら元は簡単に取れそうね」
 
主婦の欲をついた商法である。
 
こういった電話営業でお金を集めれるだけ集めた。営業の奴らも月
100万円の給料はざらにいた。ここでは、顔じゃない 声 低くて甘
い声を出せるかどうかが、給料に差がでるのだ。
 
電話ひとつで何百万も売り上げを上げる。そして、上司や役員達か
らも持ち上げられる。それも、20代前半の若いやつらが集まり、横
暴にふるまうブラック企業だった。